今回掲載する問題は小6以上向けで、割合を学習した後ならば小5でもトライできます。一見、算数の問題に見えますが計算は必要ありません。読解力+算数を意識して作りました。
なお、お試しの際は解答後になぜ、そのように考えたのかをお子さんに説明させるようにしてください。いつも言うことですがそこまでがこの演習のワンセットです。
【問題】
南部小学校では、毎年、空き缶と空きびんを回収している。昨年は空き缶と空きびんを合わせて800本を回収したが、今年は空き缶が昨年の1.4倍、空きびんが0.7倍となった。
上記の文に書かれていることが正しいとき、次の文に書かれていることは正しいか。「正しい」、「まちがっている」、「これだけからは判断できない」のうちから答えなさい。
南部小学校で今年回収した空き缶と空きびんの合計本数は800本より多い。
【解答・解説】
これだけからは判断できない。
空き缶が1.4倍、空きびんが0.7倍となっているので、一見、年よりも今年の回収本数の方が多いように感じますが、問題文には昨年に回収された800本の“内訳”が記載されていません。
例えば、昨年の空き缶が300本、空きビンが500本だった場合、
(今年の空き缶)300✕1.4=420本
(今年の空きびん)500✕0.7=350本
となり、合わせて770本。今年の回収本数は昨年より少なくなります。
つまり、もとにする量である昨年の各本数が分からないままで、くらべる量である今年の本数は判断できないということです。
なお、お子さんが根拠を説明する際には、「昨年の回収数がそれぞれ分からなければ判断できない」というような主旨を述べていればOKです!