学びの箱庭~塾講師の取組み~

学習塾のオーナー塾長が様々な学びについて綴っていきます

【速読トレーニング用意味怖問題②】サバイバルゲーム(760字、目標タイム21秒)

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  速読トレーニング用の意味怖文章です。時間を意識して、1文字1文字見るのではなく『文章全体」を見るように読んでください(読解スピードの目安を下記しております)。

 

【本文を読む前に】

僕達4人が行っていたゲームとは何か。そして、”僕”はなぜこのゲームから脱落してしまったのでしょうか?このあとの本文を繰り返し読みながら答えをみつけてください。

 

~以下本文~

 

最初の1人が退場させられると、円卓を囲んでいた彼の椅子もすぐに片付けられ、4人になった僕たちの頭上から、また放送の声が流れた。


『それでは会話を再開して下さい。』


『いつまでこんなことやらせんだよ!』


ひげ面の男がスピーカーを見上げながら叫んだ。


『予定では最後の一人になるまで続けさせていただくつもりです。では、はじめ。』


しばしの沈黙の後、僕の向かいのメガネを掛けた男がようやく言葉を発した。


『めちゃくちゃだ。』


『誰だってそう思いますよ。』


僕は頷いた。


『世の中何が起こるか分からないって言うけど、こんな…。』


右隣に座っていた若い女が爪を噛みながら呟く。


『何も、俺たちじゃなくたって良いだろう?』


またひげ面が叫んだ。


『うるさい!泣き言を言うな!みんなそう思ってんだよ!』

 

怒りを隠せないメガネが怒鳴り返し、一気に緊迫した空気が辺りを包んだ。


『よっ、よしましょうよ。少し落ち着いてください。』 


そんな様子を見て、おどおどしながら女が二人をなだめる。


『イライラもするだろ!こんな事に何の意味があるっていうんだ!』


メガネは頭をかきむしった。 その時、ひげ面が僕を睨(にら)みつけて言った。


『黙ってばかりだな、あんた。何か考えでもあるのか。』


メガネも冷ややかな視線を僕に向けてくる。


『彼は恐らく、余計なことを言わないようにして、私たちが脱落するのを待っているんです。』


三人からからピリピリした気配を感じる。ここは下手に言い訳しない方がいいだろう。


『・・・すいません。』

 

気づいたのは頭を下げた後だった。 血の気が引いていくのがわかった。 最初の時と同じブザーが部屋に鳴り響く。 奥の扉が開き、黒ずくめの男達がこちらにやってくる。


『い、いや!今のは…。』


僕はスピーカーに向かって叫んだ。 引きずられながら僕が最後に見たのは、他の3人の同情と安堵の入り交じった笑みだった。

 

~本文終わり~

 

 【読解スピード目安】

 ※この問題は約760文字です。

小学生高学年レベル 1分32秒

大人レベル 53秒

目標速読レベル 21秒

 

【問題の答え】

この4人がしていたゲームは『しりとり』です。読み返すと全ての会話がしりとりになっていますが、“俺”の会話が『すいません』の“ん”で終わったので脱落となりました。『ごめんなさい』だったらセーフだったんですけどね!

 

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