子どもへの“読み聞かせ”は親からのギフト・・・どうもそれは間違いなさそうだ、でも、どうやったらいいのだろう?
最近、そう考える親御さん多いようです。しかし、残念ながら巷には、読み聞かせに対する様々な情報があふれていて、それをどう取り入れたらいいのか迷うところです。
実は、以前の私もそうでした。ただ、私は学習塾の塾長であり2児の父親。仕事の一環として、父として読み聞かせに対する情報を集めに集め、とりあえず現時点での方法、コツについてトレンドを掴むことができました。
ということで、その結果をこの記事でまとめておきたいと思います。皆さんの参考になれば幸いです。
正直、読み聞かせにおいて、もっとも大きなトレンドが形成されているのかのがこの項目です。結論から言うと、
読み聞かせは乳児の最初の日からでも構わない!
つまり、早ければ早いほど良いということですね。
この点については2014年に米国小児科学会が発表した「識字の促進」というポリシーの中で「乳児の最初の日々から、毎日、声を出して本を読んでやるべきだ。」との提言がなされ当時話題となったそうです。また、その理由としては、
・子どもの発達における重要な時期に親子関係を強化することができる
・能の発達の最適なパターンを刺激する。
などが挙げられています。
正直、“読み聞かせは早ければ早いほどよい”という意見に対して、納得できるような反論を見たことはありません。
トレンド2:読み聞かせはいつまで続ける?
これに関しては具体的にいつまでという明確なライン引いている文献はほとんどありませんでした。ただ、その代わりに
小学生になったからといって読み聞かせをやめる必要はない。
という意見が非常に多かったです。ここまでというラインを引かず、続けられるうちは続けましょうというスタンスですね。
逆に、「もう小学生だからやめよう」というような自然消滅以外のクロージングはすべきでないという意見が多く見られました。その理由としては、
・読み聞かせを介した親子の継続的な関わりは小学生以降も有効
・小学生以降も読み聞かせを継続した子どもの方が、“自分で本を読む習慣”を身につける割合が高い。
などが挙げられています。
トレンド3:本を読むときに感情を込める、込めない?
この点も大きなトレンドが形成されています。それは
感情は込めずに普通に読んだ方がよい
ということです。その理由として主に挙げられているのが
・変に抑揚があるとそちらに気を取られて話に集中できない(絵本の世界に入りにくい)。
・最初から感情が与えられていることで、子供たちの心情察知能力が育たなくなる。
などであり、それなりに説得力があると思います。
ただその一方で、本の内容によっては多少の演出もOKという意見も多いですね。読み聞かせが親子のコミュニケーションタイムという面を考えれば、お互い楽しく過ごすというのも重要。多少の演出もスパイスの1つということでしょう。
トレンド4:読み聞かせにおけるNG行為
様々な媒体で読み聞かせのNG行為が挙げられていますが、ほぼ共通しているのが以下の項目です。
・質問などで話を中断しない
・アドリブなど内容の改変をしない。
・読み手が先に感想を言わない、または無理に感想を求めない。
これはトレンド2にも共通することなのですが、読み聞かせ法の大きなトレンドには、
ありのままの本の世界を、その子のありのままの感性で受け止めさせる。
という考え方が根底にあると感じています。
だから、字を教えるなどの+αやアウトプットを求めたり、促す行為も基本的にNGとされているわけですね。
以上が、私がまとめた“読み聞かせ”に関する現在のトレンドです。ただ最近、このトレンドとは異なる、新たなムーブメント起きていると感じています。
そして、そのムーブは恐らく、これから学校における指導法の根幹となるアクティブラーニングに連なるものだと私は理解しています。
この点についてはまた改めてまとめてみたいと思います。